泰羅雅登教授「脳が育ち脳が学ぶ〜親子で楽しく脳力を伸ばそう〜」講演会1 [教育]
4月28日に「脳! 内なる不思議の世界へ」の講演会に行ってきた。
講師は、日本大学大学院総合科学研究科の泰羅雅登教授。
講演のタイトルは、「脳が育ち 脳が学ぶ 〜親子で楽しく脳力を伸ばそう〜」。
いつものように、ステージに向かって左端の前のほうに座った。
録音や撮影は禁じられていたから、いつものように必死でノートをとった。
「脳を育む」シリーズ講演会であった津本忠治さんのイントロはなく、
午後1時半に、泰羅教授の話が、司会の紹介の後、すぐに始まった。
【年代で脳を調べる】
10歳代、40歳代、70歳代の人の脳のfMRI写真が示され、
神経細胞は皮、すいかの皮みたいなもので、中身は神経繊維、
年を取れば取るほど、神経細胞は減っていくけれど、神経繊維の部分が機能していれば問題ない
というような話から始まった。
(とてもわかりやすかった。神経細胞をスイカの皮と言われたが、とてもイメージしやすかった。
ということは、10代の脳は、中にとても小さな空洞がたくさんあるスイカ?)
【育つことによる脳の変化、学ぶことによる脳の変化】
この2つは全く別もの。
男女平均の脳重のグラフ。縦が重さ、横が年齢のグラフが示されて、
生まれた時は400gぐらいだけど、9〜10歳で大人と同じ大きさ、重さになり、1.2〜1.3kgぐらいになる。
たいていの人の脳の重さは1.2〜1.3kgぐらいで、天才もそうでない人も重さも格好も一緒。脳のしわも同じ。
南方熊楠の脳も展示されていたけど、ほぼ一緒。
生まれて10歳ぐらいまでに、約3倍の重さになる。生まれた時の脳の格好は大人と同じ。
何が、3倍もの重さになる原因か。
(確かに、脳! 特別展で南方熊楠の脳が展示されているけれど、近くにあったスライスされた
別の人の脳とあまり違いはなかった。違う点は、標本にされてから、時間が経過しているせいか、
色がかなり茶色っぽかったぐらいだったような。でも、この脳重のグラフを使われて、乳幼児教育が
とか言っていたのを何度も見たり聞いたりしたんだったけどなぁ。)
【身体的成長と脳の成長は違う】
身長や体重は、細胞が増えることによって増える。
3kgぐらいで生まれた人の体重が90kgぐらいになることもある。30倍。
脳は、神経細胞は増えない。むしろ減っていく。なのに、なぜ3倍になるか。
上手に早く情報処理できるようになっていく。脳の基盤作りがなされているから。
(1日に1万個の脳細胞が減っていくから、なんとか・・・という話もよく聞いた。
だから、減っていくことは知っていたけれど、どうして、子どもよりも大人のほうが
色々と知識を持っていられるのか、昔は、知らなかった。)
1.神経細胞が突起を伸ばして絡み合う
生まれた時の脳は、細い神経繊維があるだけ。
それが、成長して行くにつれ、複雑に絡み合っている図が示された。
神経細胞同士が、うまく連携して働いている。1個だけでは機能しない。
(これは、NHKなどの番組で、最近、よく紹介されているから、よけいにわかった。
泰羅教授は、神経繊維が太くなっていることは、ここでは言及されなかったけど、
わたしは、太くなっていることのほうに興味があった)
2.神経繊維が複雑に、太くなる
もう一度、10歳代、40歳代、70歳代の人の脳のfMRI写真が示された。
10歳代では、白い部分が少ない、40歳代では、白い部分が多い。
10歳代の人よりも、40歳代の方が、神経繊維の部分が多くなっている。
細胞体、有髄軸索、終末ボタン?、シナプス、ミエリン鞘の図が表示されて、
(http://bunseiri.hp.infoseek.co.jp/Sinkeihp.htm の一番上の神経細胞の構造図のようなもの)
ミエリン鞘は、絶縁体みたいなもので、絶縁体で覆われることで、高速道路ができあがる、信号が早く伝わる。
10歳ぐらいまでは、上手に早く情報処理できる脳の基盤作りがなされている。
(ふ〜ん、絶縁体か。と聞きながらイメージしたのは、高速道路の側壁。
他のものが入ってこないし、外に出ることがないから、早く、走れるんやからなぁ。)
【頭を使う、学ぶことによる脳の変化】
シナプス 樹状突起 軸索 神経細胞と神経細胞の繋がりの部分
学ぶことでシナプスの働きが変化する。
図が表示された。(http://bunseiri.hp.infoseek.co.jp/Sinkeihp.htmの2.シナプス伝達の図のようなもの)
神経細胞同士のつながりが強化される。なかった繋がりができることで、脳が変化していく。
使い続けることが必要。
「育つこと」による脳の変化:うまく働く基盤が「できる」
「学ぶこと」による脳の変化:うまく働くように「する」
(基盤が「できる」のは、単に道が通るだけで、「する」のは、その道を、踏み分け道から、じゃり道、
舗装道路、広い舗装道路、高速道路と発達させていくようなものかなぁ。
大人になっても、学ぶことができると、後で言っていた。ということは、この繋がりは、大人になっても
増えていっているのかなぁ。でも、その反対に使わなくなったところは、どんどん、消えていっている
だろうなぁ。幼稚園の頃の友だちの名前なんか、ほとんど覚えていないし。特別に仲が良かったとか、
反対に仲が悪かって、いつもけんか?していたような印象に残る人の名前は覚えているけれど、
それも、名字だけ。名前まで覚えていないし。)
ギャバ、グルタミン酸
ギャバが癒しの効果があるとか、味の素のグルタミン酸が脳に良いとか言う人もいるかも知れないけど、
直接影響することは全くない。そんなことが書かれていれば、それは全くのウソ。
(ギャバは、あまり飲んだりしていないけれど、味の素は、おばあちゃんが、賢くなるとか
反対に賢くならないとか言っていたような記憶があるなぁ)
(続きは後ほど)
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